「誰だっけ?」「とじまだよ!」「えっ?」
カ行とガ行→タ行とダ行
発音の誤りの中で,専門知識がなくても,一番わかりやすいのが,カ行ガ行だと思います。カ行がタ行,ガ行がダ行になるパターンです。以前書いたキケギゲはカ行ガ行の一部ですが,全部置き換わるパターンです。
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私は今まで4人担当しました。担当になって最初の頃の研修会で,カ行ガ行は比較的早く改善することがあるよね,と聞いたことがありました。しかし,最初に担当した2人はものすごく時間がかかりました。2年以上(自分の前の方もいれて)かかりました。でも,今年度もった女の子は3週間位で音が出始めて2ヶ月でできました。(その子はシジチもだったのでまだ終わっていませんがカ行ガ行は言えてます。)個人差が大きいのと,舌の状態によって違うように思います。
「こじまだよ」→「とじまだよ」
普段の会話で,カ行ガ行は多いですよね。アンジャッシュの小嶋さんのギャグ?「こじまだよ」のようにカ行の名前も多いですよね。私が担当した子も名字にカ行があって,毎回言えていませんでした。担当して指導する中で,正しく発音できない子どもたちは,聞き分けは出来ることが多いんです。(出来ない場合もあります。)例えば,私が,わざと「こんにちは」を「とんにちは」と言うと正解か間違いかわかるんです。でも,自分では言えない。
カ行は舌の奥を使います。
みなさん,カキクケコを言ってみてください。あ,声を出さなくても意識すると舌が動くと思います。すると,舌の奥の方が口の奥の柔らかい所(軟口蓋)に付くと思います。これができずに,舌の先が上がってタ行になってしまうようです。それでは,どうやって改善するの?ということになりますよね。
うがいから練習します。
みなさん,うがいするときに顔を上に向けて「ガラガラ~」としている時って先ほどのように舌の奥がふたをしたり,息を出したりしていますよね。(って,普段意識してないかもしれませんが。)その動きがカ行ガ行の動きに似ているんです。うがいをして,水の量を減らしていって,水なしでもできるようになったら今度は顔を前に向いてして,という順にしていきます。最初は,うがいが出来ない子もいます。そのときは水を口に含むところから練習します。簡単に言うとこんな流れですが,実際にはステップに沿っていくことが大切です。以前紹介した本にも丁寧に書いてあります。
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最初に誰にでもわかりやすいと書きました。逆に言うと改善すると一気に変わります。もし,お子さんでカ行ガ行が言えない時には,近くのことばの教室やSTさんのいる病院などに相談してください。