ことばの教室担当 成長記録

ことばの教室担当になって3年目。自分で成長するために勉強してきたこと(構音障害や吃音など)を今後担当になる方の参考になるように自分の経験や本・サイトなどを紹介してブログに記録していきたいと思います。

吃音とは

新年度スタートの今 吃音について知って欲しい

新年度がスタートしました。これから新しいクラスで担任したり,または新しい職場や新入社員が入って来たりしたときに、吃音の方がいるかもしません。これまでマンガなどの紹介をしましたが,吃音の概略をまとめていきます。(下に関連記事はまとめておきます。)

 

吃音の主な特徴

吃音(きつおん)とは,次のような主な状態があります。

 

◎連発(繰り返し)

 「ぼ・ぼ・ぼ・ぼ・ぼくは,~」

◎伸発(引き伸ばす)

 「ぼ~~~くは,」

◎難発(言葉が出にくい)

 「・・・・・・(言葉が出ない)・・・・・・・ぼくは,」

 

の主に3つです。これにプラスして,言葉が出にくいときに,体を動かす(手を動かすなど随伴運動と呼びます)こともあります。

 

原因と治療法は?

原因はいろいろな予想や研究はされていますが,はっきりとはわかりません。

また,治療法も確定されていません。(しかし,自然治癒する場合や,吃音の症状が出たり,あまり出なかったりする波がある場合があるようです。)

 

発症率や男女差?

発症率(吃音の症状が出たことがある人)は5パーセント程度で,有病率(吃音で困っている人)は1パーセント程度と言われています。ん,4パーセント少ない?そうです。幼児期に発症することが多いものの,自然治癒(消失)する場合があります。

男女差でいうと,発症率では1~2:1が有症率では4~5:1で男性が多いです。(下記を参考にしました。「特別支援教育における吃音・流暢性障害のある子どもの理解と支援 (シリーズ きこえとことばの発達と支援) 」小林宏明・川合紀宗編著/学苑社) 

 

吃音が出にくい時はある?

個人差が多いのですが,一般的に次のような時には出にくいと言われています。

◎歌を歌うとき

◎一斉に音読するとき。(1人ではなくみんなで。)

◎独り言

これらではあまり出ないと言われています。後は,学校や幼稚園では吃音が出やすく,家では出にくい等もあります。そして,その逆や両方もあります。特定の音,例えばア行で出やすい人もいます。

 

吃音そのものよりもとらえ方や受け取る側の問題

上で述べたように,なめらかな話し方ではないかもしれませんが,吃音そのものは話し方のくせのように捉えることもできると思います。早口の人やのんびりの人,いろいろある話し方の1つだと考えることも出来ます。

しかし,吃音が出たらどうしようと本人が気になって人と話せなくなったり,周りの人が吃音が出たときにそれをからかったり,馬鹿にしたりするのが問題だと思います。

 

吃音について正しく知って当たり前に

ことばの教室担当になって,それまでなんとなくとしか知らなかった吃音について学んだり,話を聞いたりして少しずつ理解してきました。まずは正しく知ることと,吃音の方の話をしっかり聞く姿勢が大切だと思いました。

最近,Twitterやブログ,YouTubeでも,吃音で検索するとたくさんヒットします。これは,吃音のことを広めたい,理解して欲しいという方が増えているからだと思います。まず吃音って何だろう?という興味をもって知ることがスタートラインだと思います。

 

これまでの吃音関係の過去記事など

 吃音がある人たちのセルフヘルプグループ「言友会」

kotobanokyoushitsu.hatenablog.com

 

 吃音当事者である作者が書いた吃音がテーマのマンガ

kotobanokyoushitsu.hatenablog.com

 

 映画化もされた吃音当事者の心について考えたいマンガ

kotobanokyoushitsu.hatenablog.com

 

 吃音について知る初心者向けの本

kotobanokyoushitsu.hatenablog.com

 

 外国のテレビ番組で吃音症の方との関わりについて考えるブログ記事

kotobanokyoushitsu.hatenablog.com