ことばの教室担当 成長記録

ことばの教室担当になって3年目。自分で成長するために勉強してきたこと(構音障害や吃音など)を今後担当になる方の参考になるように自分の経験や本・サイトなどを紹介してブログに記録していきたいと思います。

ことばの教室に通級予定の保護者の皆様へ

もうすぐ入学式

3月も残りわずか。4月に入ると新年度が始まって入学式が行われます。そして,新一年生になると同時にことばの教室に通い始めるお子さんもいらっしゃいます。保護者の方の中には不安な思いや心配もあると思います。

 

いつ終わりますか?

学校によって新1年生の入級の流れは異なるかもしれません。私の学校では,就学児健診(入学前の健康診断的なもの)の中で,ことばの検査(発音の検査)をして,気になった家庭に二次検査の案内を出して来られた方に再検査して結果をお伝えして,入級するかどうかを決めていただいています。(10月~12月に再検査して3月に申し込みしていただきます。)

 

そのときに通級の仕組みや概略をお伝えします。そのときによく質問されるのが,「どのくらいかかりますか?」「いつ終わりますか?」という質問です。これは正直個人差としかいいようがありません。同じ発音の誤りがあっても,早く改善して終了する子もいれば,かなり長引く子もいます。多くの子どもたちが1~2年で終了することが多いという感じです。(一方3年以上かかる子どもたちもいます。)

 

何が悪いのかわからない

これもよく聞きます。例えば,カ行ガ行(がタ行ダ行になる)の子どもたちは,「んにちは」が「んにちは」になったりして誰でもわかります。その一方,シジチの歪みの子どもたちは親御さんでも気付かないことが多いです。そういう自分も歪みの判別ができるまで半年以上かかったのでよくわかります。

 

説明すると「親なのに気付いてあげられなかった」といって自分を責める方もいますが,構音障害(発音の誤り)は原因がよくわからないものがほとんどです。赤ちゃんの時の寝方や指しゃぶり,食べ方(片方で噛む)などなど,考えられる原因はいくつかありますが,はっきりしません。それに,構音障害は練習すれば改善することがほとんどです。

 

家で出来ることはありませんか?

小学校に入るまでに少しでもできることはないですか,というのもよく聞かれます。これも,専門的なことは別にして,

・食べ物をよく噛む。(左右バランス良く)

・遊びで息・口・舌をよく使う。(風船など。発音の基礎のために。)

・間違っても無理に言い直しをさせない。正しい音で復唱して聞かせる。

 (例)(象を見て)「あ,じょーさん。」

    →△「じょーさんじゃないでしょ。ぞう」

    →○「ぞうさんだね。ぞうさん,大きいね。」

 

ことばの教室によっては,入学前に体験をする学校もあるようです。また,どうしても入学前に何らかの指導を受けたいという方には,病院でST(言語療法士)の指導を受けることをお勧めすることがあります。STさんは,国家資格を持つ,言語や嚥下など幅広い専門家です。はてなブログでも,STのひとりごと(id:st_hitorigoto) さんのようにブログやTwitterで情報発信されている方もいます。

www.st-hitorigoto.com

 

他にも心配なことがあるかもしれませんが,何かあったら電話でいいのでことばの教室担当に問い合わせてみるといいと思います。