吃音(どもること)がある人たちのセルフヘルプグループ「言友会」
特定非営利活動法人 全国言友会連絡協議会
吃音について学習していくとよく,○○言友会という団体を目にします。全国の吃音の当事者による団体で,全国にあります。(全国に32団体があって,存在しない都道府県が15あるそうです。)
HPの「言友会とは」によると
言友会とは?
私たち言友会は、吃音(どもること)がある人たちのセルフヘルプグループとして、1966年に設立されました。2016年1月現在、全国各地に32の加盟団体と約800人の会員を擁している日本最大の当事者団体です。
各地言友会ごとに方向性は様々ですが、いずれも「吃音と向き合いながら豊かに生きる」ことを目標に掲げています。
伊藤伸二先生
私はことばの教室の担当になって,いろいろな研修会などで構音障害や吃音などについて学習してきました。その中で,伊藤信二先生の講演を地元の県難言の研修会で聴くことができました。(伊藤先生はそのまま宿泊して翌日は一般向けの講演もしてくださいました。)その中で言友会について触れられていて,知ることになりました。吃音の方は,100人に1人という割合と言われていますが,身近に同じような方と出会うのは難しいと思います。その点,言友会のようなセルフヘルプグループは相互理解し,助け合える関係を作りやすいと思います。
- 作者: 伊藤 伸二,吃音を生きる子どもに同行する教師の会
- 出版社/メーカー: 解放出版社
- 発売日: 2010/08/30
- メディア: 単行本
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Twitterやブログでもつながれる
今はTwitterやブログでつながる方も多いように思います。中には,YouTuberとして情報発信している方もいます。吃音は言語障害の1つです。個人的に障害というのは,まず知ることが大切だと思います。そういう自分もまだまだ知らないことが多いですが,一つ一つ知っていきたいです。
読者様の中からドモラーこと阿部(id:reggae001)さんの,「どもれども どもれども(吃音体験ブログ)」も吃音当事者によるブログの1つです。良かったらご覧ください。
「誰だっけ?」「とじまだよ!」「えっ?」
カ行とガ行→タ行とダ行
発音の誤りの中で,専門知識がなくても,一番わかりやすいのが,カ行ガ行だと思います。カ行がタ行,ガ行がダ行になるパターンです。以前書いたキケギゲはカ行ガ行の一部ですが,全部置き換わるパターンです。
kotobanokyoushitsu.hatenablog.com
私は今まで4人担当しました。担当になって最初の頃の研修会で,カ行ガ行は比較的早く改善することがあるよね,と聞いたことがありました。しかし,最初に担当した2人はものすごく時間がかかりました。2年以上(自分の前の方もいれて)かかりました。でも,今年度もった女の子は3週間位で音が出始めて2ヶ月でできました。(その子はシジチもだったのでまだ終わっていませんがカ行ガ行は言えてます。)個人差が大きいのと,舌の状態によって違うように思います。
「こじまだよ」→「とじまだよ」
普段の会話で,カ行ガ行は多いですよね。アンジャッシュの小嶋さんのギャグ?「こじまだよ」のようにカ行の名前も多いですよね。私が担当した子も名字にカ行があって,毎回言えていませんでした。担当して指導する中で,正しく発音できない子どもたちは,聞き分けは出来ることが多いんです。(出来ない場合もあります。)例えば,私が,わざと「こんにちは」を「とんにちは」と言うと正解か間違いかわかるんです。でも,自分では言えない。
カ行は舌の奥を使います。
みなさん,カキクケコを言ってみてください。あ,声を出さなくても意識すると舌が動くと思います。すると,舌の奥の方が口の奥の柔らかい所(軟口蓋)に付くと思います。これができずに,舌の先が上がってタ行になってしまうようです。それでは,どうやって改善するの?ということになりますよね。
うがいから練習します。
みなさん,うがいするときに顔を上に向けて「ガラガラ~」としている時って先ほどのように舌の奥がふたをしたり,息を出したりしていますよね。(って,普段意識してないかもしれませんが。)その動きがカ行ガ行の動きに似ているんです。うがいをして,水の量を減らしていって,水なしでもできるようになったら今度は顔を前に向いてして,という順にしていきます。最初は,うがいが出来ない子もいます。そのときは水を口に含むところから練習します。簡単に言うとこんな流れですが,実際にはステップに沿っていくことが大切です。以前紹介した本にも丁寧に書いてあります。
kotobanokyoushitsu.hatenablog.com
最初に誰にでもわかりやすいと書きました。逆に言うと改善すると一気に変わります。もし,お子さんでカ行ガ行が言えない時には,近くのことばの教室やSTさんのいる病院などに相談してください。
今週のお題「桜」
今週のお題「桜」
桜と言えば,春,そして,スタート。小学校では,なんと言っても入学式です。幼稚園・保育園から小学校に入学してくるピカピカの一年生。(このフレーズが懐かしい。)保護者も緊張しながらも,新しいスタートと成長を喜んでいる姿がよく見られます。
桜のイメージ
桜って,開花,満開というスタートにふさわしいイメージがありますよね。その反面,散ってしまう,不合格・別れというイメージもあるように思います。出会いと別れの季節である春にふさわしい花なんでしょうね。日本人で桜の好きな人は多いと思います。桜の歌も多いですよね。以前書いたこの記事でも好きな曲をたくさん書きました。
kotobanokyoushitsu.hatenablog.com
卒業ソングの記事も書きました。
kotobanokyoushitsu.hatenablog.com
このときに入れてなかった桜ソングで河口恭吾さんの「桜」があります。少しはかない感じですが,印象的な歌です。
「ぼくがそばにいるよ~♪」から始まるしっとりとした素敵な曲ですよね。
桜のように冬を乗り越えて美しく咲き誇れるような人生でありたいです。